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【役員報酬の決め方】業績連動給与とは

定期同額給与、事前確定届出給与と学んできて、役員報酬の形態にはもう一つあります。

業績連動給与です。

ただ、最後に記述しますが、業績連動給与は多くの会社にとっては、あまり必要のないものです。内容も複雑なため、概要だけをさらっと紹介したいと思います。

業績連動給与とは

業績連動給与は要約すると下記のように定義されています。

業績連動給与とは、利益の状況を示す指標、株式の市場価格の状況を示す指標等を基礎として算定される給与で無償で取得され、役務の提供期間以外の事由により変動するものをいいます。

No.5211 役員に対する給与(平成2941日以後支給決議分)

よく耳にするものでは、ストックオプションによる報酬でしょう。業績向上が給与の増額につながる事や、金銭で交付されるよりも莫大な報酬を手にできる可能性があります。

それでは、会社側がこの業績連動給与を損金に算入するためには、どのような要件が必要か確認していきましょう。

業績連動給与の要件

損金の額に算入することができる業績連動給与とは、法人(同族会社にあっては、非同族会社との間に当該法人による完全支配関係があるものに限ります。)が業務執行役員に対して支給する業績連動給与で、次に掲げる要件を満たすものをいいます。

指標

定期同額給与についても同様でしたが、役員報酬は恣意的な操作ができないものでないといけません。

したがって、業績連動給与も、次のいずれかを基礎とした客観的な指標であることが要件となっています。

1.利益を示す指標

「職務執行期間開始日以降に終了する事業年度の利益を示す指標」

営業利益、EBITDAなどがこれにあたります。

2.株式指標

「職務執行期間開始日の属する事業年度開始の日以降の所定の期間又は職務執行期間開始日以降の所定の日における株式の市場価格の状況を示す指標」

これは単純に上場企業の株価を基に平均値なども指標となります。

3.売上高を示す指標

「職務執行期間開始日以降に終了する事業年度の売上高の状況を示す指標」

売上高を指標とする場合、上記の1.2.のいずれかの指標と共に用いられることが条件になります。

算定方法

以下の条件を満たす必要があります。

1.確定額又は確定数を限度としているものであり、かつ、他の業務執行役員に対して支給する業務連動給与に係る算定方法と同様のものであること。

2.職務執行期間開始日の属する事業年度開始から3月を経過する日までに、報酬委員会の決定その他適正な手続きを経ていること。

3.その内容が、上記2.決定または手続きの終了の日以降遅滞なく、有価証券報告に記載されていること。

交付時期

給与の支給方法により、以下の時期までに交付されている必要があります。

1.金銭による給与の場合

指標の数値の確定後1か月以内

2.株式又は新株予約権による給与の場合

指標の数値の確定後2か月以内

3.譲渡制限付き新株予約権で無償で所得され又は消滅する数が変動するものによる給与の場合

報酬委員会での決定などの手続き終了後1か月以内

まとめ

有価証券報告書の提出義務がある者は、上場企業、店頭登録企業、6月で50名以上の勧誘、1年で1億円以上の売り出しや募集をするなど大規模な募集を行なっている有価証券発行者に限られます。

そのような会社が、こうやって自力で調べて検討することはまずないでしょう。きちんと専門家と協議するべきです。

したがって、一般的な会社運営にはほぼ必要ない知識ですが、広く知っておく事は大切ですので、頭の片隅にでもこういう方法があるといれておいて頂ければ十分でしょう。




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