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ひらめき教室「弱者」のための仕事論【松井優征・佐藤オオキ】

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「暗殺教室」という異色の舞台設定で、日本の少年漫画で絶大な人気を獲得した松井優征と、世界的に注目されているデザイナー佐藤オオキ。

この2人がNHKのEテレ「SWITCHインタビュー達人達」という番組で対談をし、その未公開部分とさらに追加で対談を行ったものを書籍化した本です。

漫画家とデザイナーという特殊な職業であり中小経営者でもある2人はどのような思考を持っているのか迫ります。

著者紹介【松井優征・佐藤オオキ】

松井優征とは

1979年生まれ。漫画家。2005年、「週刊少年ジャンプ」誌にて『魔人探偵脳噛ネウロ』で連載デビュー。2012年より同誌で連載を開始した『暗殺教室』はTVアニメ化、実写映画化される大ヒット。

ジャンプの読者にはお馴染みの「ネウロ」でコアなファンを獲得し、「暗殺教室」で一気に幅広い層に人気を獲得した漫画家さんですね。

佐藤オオキとは

1977年生まれ。デザイナー。nendo代表。2002年早稲田大学大学院理工学研究科建築学専攻修了。2012年EDIDAデザイナー・オブ・ザ・イヤー等受賞多数。

Newsweek誌「世界が尊敬する日本人100人」「世界が注目する中小企業100社」に選出された有名なデザイナーさんです。

漫画家とデザイナーが生き抜いていく戦略とは!

弱者戦略「生き抜くために何でもする」

競争社会で生き抜くために何をするか。それは、漫画家も例外ではなく同じように考える必要があります。

どうすれば売れるのか、絵の才能だけあれば良いのか。

強者というのは世の中の一握りです。弱者戦略というのは、世の中を楽しく生きるための戦略でもあります。

絵が上手い人がいっぱいいる中で、自分の漫画は見映えがしなくて、「まあおもしろいけど……」くらいで終わってしまう。(中略)それでは大して才能がない人間がこの業界で生き抜くにはどうしたらいいか。そのためには他の能力を磨く。「生き抜くためなら何でもするぞ」という覚悟を持つ。そして、考えて考え抜く。そういう姿勢を身につけました。また自分ではどうしても作りだせないものがあるんだから、そこはもう有りものを利用してしまおうとか、考えたりもするわけです。

これは結構重要なフレーズだと思います。

先ほど述べたように、0から1を生み出せる強者というのは世の中には少数です。

考えて有りのものを利用する。パクるのはダメですが、既存のものを組み合わせたり、既存のものから発想するというのは多いと思います。

「暗殺」×「教室」も本書にはその一つと書かれています。

「やりたい事をやろう」ではなく、やりたいことがない方が良い?

やりたいことがしっかりある人って、自分にはわりともろいように思えて。そのやりたいことがなくなってしまったら、そこから何も生みだせなくなってしまう気がするんですよ。この業界で息長く頑張るには、やりたいことがない方が絶対やりやすいし、長持ちする。

ある分野のトップの人が「やりたい事をやっていたら、ここまで来れた」などの発言がありますよね。

しかし、実際はその位置まで辿り着けない圧倒的多数の人々がいます。

それならば、やりたい事ではないけど「いかにクリアするか」という視点の方が長続きするという意見です。

この辺はバランスですよね。真に受けて自分が潰れるまで続ける人もいるわけで。

自分の適性がわかりだすのは、二五歳を越えたぐらいじゃないですか。そのためには鼻をへし折られる時期を越えて、「あ。俺は世界の主人公じゃないんだ」と気づく必要がある。

早く気づくには、鼻をへし折られる環境に自分を放りこむことができるか、ですよね。まったく自分がやったことないことをやるのは怖いし、自分より優れた人達がいる場所って積極的に行きたくない。でもそこに飛びこめると、「自分って大したことない」と学べる。

胸に刺さる言葉です。

おわりに

この本には気になる漫画家さんの事務所運営についても書かれています。実際、経営に関してはやってみないとわからない事も多いのですが、特殊な世界の事情は気になりますよね。

また若者に対しては、仕事についての考え方、自分の適性とは何かというのは大変参考になると思います。

松井優征氏は、漫画家として経営者としてのプランや、後進の育成、ストーリー展開の考え方など、マンガファンだけではなく中小経営者としても大事な視点をもっている人だと思います。

ネウロファン、暗殺教室ファンはもちろんフリーランスの仕事をしている人まで是非。




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