ここまで、ファンダメンタル分析とテクニカル分析を勉強してきました。
しかし、相場の世界には分析だけでは理屈のつかないことがあります。
それが、アノマリーと相場格言です。
マーケットに渦巻く人間の心理を使え!
アノマリーとは?
アノマリーは、相場においてファンダメンタルやテクニカル分析のような理論的な根拠を持っていないものの、何故か当たるとされる経験則のことを言います。
経験則ということで、相場格言として使われているものもあるので、いくつか耳にしたものがあるかもしれません。
有名なアノマリーには次の様なものがあります。
・日本株は4月に上昇しやすい
・米国株は10月に安値を付けやすく、10月に買うと儲けやすい
・米国株は中間選挙の年を安値に、大統領選挙の年に向かって上昇する
・秋に仕込んで春に収穫する。
アノマリーは、主に季節や曜日を要因としたものが多く挙げられます。
それは、決算や休暇などのサイクルに合わせて人間の行動を反映しているからだと考えられます。
しかし、中には面白いものもあり、大和総研が真面目に検証した「サザエさん効果」なんてものもあります。
大和総研が2005年に発表したリポートによれば、アニメ版『サザエさん』の視聴率が上がると株価(東証株価指数)が下がり、『サザエさん』の視聴率が下がると東証株価指数が上がるという法則があるという。その相関係数(絶対値)は0.86という高い数値を示しており、ニューヨーク株式市場の株価指数と東証株価指数の相関係数0.56に比べても、有意に高い値と言える。
景気が良い時は日曜日夕方に外出する機会が増え、この時間帯に放映される『サザエさん』を見なくなるからではないかという仮説がある。しかし、相関係数が高くても、因果関係がない場合には無意味(関連理由が後付けに過ぎない)という反論もある。
因果関係がないので、まさにアノマリーに分類されているのですが、アノマリー自体を研究し、そこから因果関係まで探そうとしている研究も多くあります。
個人的には、日経平均ETFを8~10月ぐらいに仕込み、3~5月ぐらいに売り抜けてしまう季節要因のアノマリーで毎年儲けさせてもらっています。
このときに、ある程度テクニカル分析を考慮して買いの時期を探るのがミソです。
惑わされない心を養う相場格言
現代まで様々な相場師や投資家が富を得てきました。
そして、そのような人物たちは相場の役に立つ格言を数多く残してきています。
いくつか書き上げていくので、メモや胸に留めておきましょう。
- 一度に買うは無分別、二度に買うべし、二度に売るべし
- 利食い千人力、見切り千両、損切り万両
- 投資の世界に見送り三振は無い
- 売るべし、買うべし、休むべし
- まず生き残れ。儲けるのはそれからだ
- トレーディングの秘訣とは、自分と相性のいい手法を開発することだ
- することがないときは何にもしないことだ
さっと挙げただけでも、心にグサッと来るものがあるのではないでしょうか。
上記の格言から投資に必要な心構えは「研究」「堅実」「忍耐」でしょう。
このような有名な相場格言をまとめたものが下記の書籍です。
久しぶりに読み返して大変反省しました・・・。
何度も相場から退場しかけている人やどうしても勝てない人は是非ご一読を。