雑記

写真撮影OK?博物館によって違う対応は何故?

東京国立博物館の修復プロジェクトに寄付をしてから、何度か東京国立博物館に訪れるようになりました。

展示品の数が多かったり、定期的に展示替えをしているので、何度行っても楽しめるのが魅力の一つなのですが、とある「もう一つの魅力」もあるのです。

それは、展示品の写真撮影が許可されていること。

東京国立博物館に行ってみて驚いたのですが、ほとんどの展示品は写真撮影が許可されています。

京都を訪れたときに行った京都国立博物館は、写真撮影どころかスマホを出していても注意されてしましました。

なぜ、博物館によって写真撮影の違いがあるのでしょうか。

そもそも展示品を撮影して良いのか

博物館の撮影可否の対応の前に「何故、展示品を撮影してならないか」について学ぶ必要があります。

何となく「博物館は写真撮影する場所ではない」と空気があって思い込んでいる人が多いのではないかと思います。

しかし、撮影をしてはいけない原則的な理由があるのです。

それは、光による展示品の劣化です。

博物館に入ると照明が暗いところが多いと思います。それは何も雰囲気を出していたり、展示品を目立たせている目的だけではないのです。

展示品は、光に当たり続けると劣化していきます。身近な例だと、家にある本や紙は何年も経つと日焼けして茶色くなっていきますね。これと同じ現象が貴重な展示品に起きてしまうのを避けるために照明を暗くしています。

それでは、何故、撮影がダメか。

その暗い博物館内で撮影しようとすると、フラッシュを焚いてしまうことになってしまうからです。フラッシュのストロボを毎日何度も何度も展示品に大量に浴びさせることになると、当然影響が出てきてしまいます。

特に、衣類など布や古い本、水彩画などは光放射に非常に敏感とされています。

そのような理由から、博物館の展示品の撮影は原則的に禁止となっているのです。

撮影可否は博物館と所蔵者の意向で決まる!

しかし、最近では撮影可の博物館も増えてきました。

博物館の撮影可否について調べてみると、「NHK 生活情報ブログ」に当たりました。

知りたい情報は、そこに全てあったため、簡単に抜粋した情報と感想を書いていきたいと思います。

2019年8月20日にNHK News Up に掲載された情報です。

「東京国立博物館では、常設展の所蔵品については以前から特に写真撮影を禁止していたわけではないのですが、平成16年の本館リニューアルなどに際して個人利用に限って撮影ができるよう明記しました」(長谷川さん)

「博物館=撮影不可」のイメージが強かったのですが、東京国立博物館には元々そんな禁止事項はなかったのこと。

東京国立博物館は来場者も多いのに、対応の懐が深いですね。

他の博物館の対応は2019年の記事では、下記のようになっているようです。

一部をのぞいて基本的にOKは、「国立科学博物館」「国立歴史民俗博物館」「国立西洋美術館」「東京国立近代美術館」「江戸東京博物館」「十和田市現代美術館」など10か所。

基本的にNGは、「京都国立博物館」「奈良国立博物館」「九州国立博物館」「大原美術館」「足立美術館」など8か所。

撮影不可の理由は、先ほど述べた展示品の劣化を防ぐ「作品保護、所蔵者権利保護、観覧環境保全のため」と、少々残念な理由ですが「他の方の鑑賞の妨げになる場合があるため」が挙げられています。

一部の博物館では、撮影会のような状態になり、展示品を落ち着いてみることができなくなってしまったり、迷惑行為に近い状態になってしまったようです。

まとめ

ふと疑問に思った博物館の展示品の写真撮影の可否についてですが、博物館や展示品ごとに対応が違うとしか言えないようです。

貴重な展示品ですので劣化の危険性はもちろん、混雑や迷惑行為で展示されなくなってしまうのも困ります。

撮影可の展示品については、博物館の対応に感謝して、周りに配慮をして撮影は速やかに静かに鑑賞するようにしましょう。




-雑記

© 2023 takefive Powered by AFFINGER5