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外注費と給与の判定基準は?調査で課税されないための4つのポイント

投稿日:2015年7月5日 更新日:

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先日、「請負契約」と「委任契約」の違いについて勉強しました。

今回は、もう少し具体的に踏み込んだ例として、外注費として計上していたものの税務調査により給与として課税されるようなケースについて考えてみましょう。

外注費のつもりが給与に?

よくある事例

このケースでよくある業種は建設業です。

建設業では、従業員をほとんど雇わず下請業者により仕事をしているケースも多々あります。

この場合、下請業者に支払った費用は全て外注費として計上します。

しかし、税務調査が入ると・・・

これらは賃金であるとして否認され、源泉所得税の追加納付消費税の修正申告を指摘されてしまったのです。

あやふやな経理が問題に

このように指摘されるケースは会社側にも問題のある事が多いです。

従業員を減らし下請業者に頼んでいるため、経理のわかる従業員がいなかったり、多くの下請をかかえているため外注としての体裁がいい加減になっていることがあるのです。

それでは、どのようにすればこの問題を避けられるのでしょうか。

トラブル回避のために知っておきたいこと4つのポイント

あやふやな契約の判断基準について

消費税法基本通達1-1-1には次のように規定しています。

(個人事業者と給与所得者の区分)

1-1-1 出来高払の給与を対価とする役務の提供は事業に該当せず、また、請負による報酬を対価とする役務の提供は事業に該当するが、支払を受けた役務の提供の対価が出来高払の給与であるか請負による報酬であるかの区分については、雇用契約又はこれに準ずる契約に基づく対価であるかどうかによるのであるから留意する。

(一部抜粋)

支払った報酬が雇用契約かどうかにより、その役務の提供の支払の判定をしますよ。ということですね。

この場合において、その区分が明らかでないときは、例えば、次の事項を総合勘案して判定するものとする。

(1) その契約に係る役務の提供の内容が他人の代替を容れるかどうか。
(2) 役務の提供に当たり事業者の指揮監督を受けるかどうか。
(3) まだ引渡しを了しない完成品が不可抗力のため滅失した場合等においても、当該個人が権利として既に提供した役務に係る報酬の請求をなすことができるかどうか。
(4) 役務の提供に係る材料又は用具等を供与されているかどうか。

そして、その区分があやふやな場合には、次の用件を勘案して判断しますよ。ということですね。

さて、以前、請負契約の目的は「仕事を完成させること」「報告義務はなく、下請も自由」と学びました。

そのため、(2)や(4)のように、事業者が指揮監督をして用具を提供して仕事を頼んだ場合は、実質的に従業員と扱いが変わらないこととなってしまいます。

しかし、これはあくまで雇用契約か請負契約かの区分が明らかでないときの通達です。

できれば、しっかりと対策を練っておきたいところですね。

請負契約の内容について

本来、最初にとるべき対策は請負契約書を作成することです。

参考:「外注契約書の内容をわかっていますか?請負契約と委任契約の違いを理解しましょう!

この記事では、外注契約書について内容を深く勉強しました。

ただし、実際の場合、請負金額など細かい点まで決定できないケースもあります。

そのような場合においても、体裁の整った契約書を作成する事で「請負契約に準ずるような書類」として、外注費であると立証する武器となります。

労災保険の加入について

給与を支払っている雇用者については、当然、労災保険に加入し、労災保険料を負担しなければなりません。

しかし、外注先は事業者となるため、外注先自らが労災保険に加入してなければなりません。

このような事は滅多にないでしょうが、外注先を自社の従業員として労災保険に加入させていると、それを指摘されて給与と認定されてしまいますので気を付けましょう。

下請業者の税務処理について

外注先は事業者であるため、確定申告を行っている事が前提となります。

ただし、下請業者がどのように申告しているかは、実は税務上の問題としては関係がありません

そのため、元請業者も下請業者がどのように申告しているか気にしなくても良いですし、税務調査でも外注先は外注先の問題として扱われます。

しかし、事実関係として外注費の立証をするためには、元請としても下請に指導し、少しでも外注費としての体裁を整えるべきであると考えられます。

まとめ

・あやふやな経理の状態である場合には、至急(1)~(4)の要件を確認すること。

・まだ調査がなく新たに見直した場合、これから外注契約を結ぶ場合には、4要件に加え契約書の作成下請への指導など事実関係を整えて理論武装をしっかりしておくこと。

外注費の多い業種では必ずといっていいほど目を付けられるポイントなので、対策はしっかりとしておきましょう。

 




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