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株価分析「富士フイルム」不適切な会計処理があった場合の予測

鉄板投資術<その2>で紹介した「富士フイルムホールディングス(4901)」

株価は紹介時から最大2.5倍になりました。しかし、2017年3月期を迎える直前で、不適切な会計処理による決算発表延期。

今後の株価はどうなるのでしょうか。

分析してみます。

富士フイルムホールディングスとは

事業内容:写真関係を扱う「イメージング ソリューション」、医療・印刷・液晶ディスプレイ材料などを扱う「インフォメーション ソリューション」、富士ゼロックスが担う複写機などを扱う「ドキュメント ソリューション」の3つのセグメントでグローバルに事業を展開

富士フイルムといえばカメラのイメージですが、現在はヘルスケアや医療機器、オフィスプリンターなどが収入の多くを占めています。

株価分析

2015年にEPSは2013年から2倍以上の264.87円まで推移しています。

それにつれて株価も上昇し、上値PBRが1.14まで突き抜けるも、翌年の2016年は1.05と2014年並みになりました。BPSの減少が影響しているのでしょうか。

さて、問題は2017年3月期の決算と予想上値と予想下値です。

現在の高値は4月3日、最初の取引日の4,380円です。

不適切な会計処理は純利益ベースで220億円と言われています。これが株価にどのように影響を与えるか考えたいと思います。

予想BPS

まず、単純に今年度の高値4,380円を最高値と仮定して、例年通りの高値PBR1.05で予想BPSを算出してみましょう。

4,380円÷1.05=4,171.42円

そうすると予想BPSは4171.42円。これではいくら何でも低すぎると思います。

220億円が与える影響は1株当たりで割ると約50円です。

2016年3月期と同程度とみると、4560.41円ー50円の4,510円あたりがBPSと考えます。

予想株価

次に、予想BPSは4,510円で上値株価4,380円でPBRを考えます。

ネガティブな材料があるので、今年の上値は更新しないだろうという前提です。

4,380円÷4,510円=0.97

上値PBRは0.97と仮定できます。

過去、上値PBRの上昇幅より下値PBRの上昇幅の方が低いことから、保守的にみて今回の予想上値PBRが0.08低下していることで予想下値PBRは半分の0.04低下させて予想したいと思います。

予想下値PBR 0.8-0.04=0.76

したがって、予想下値は以下の通りになります。

4,510円×0.76=3,427円

現在の株価は、不適切会計のニュースで大きく窓を開けて下落したあと、窓を埋める反発をして4,151円まで上がっています。

個人的にはRSIが20を割り込んだための一時的な反発とみています。

例年通りでも下値は4,000円を割り込むでしょうから、この後は下げると思うんですよね。

そもそも不適切会計なんてイレギュラーな事案を株価予測することに無理があるのはわかっています。

ただ、理屈を求めたがる性格の仮定だらけの希望的観測です。

結論的には、昨年の高値4,773円は更新しないだろうし、不適切会計の影響が軽微だとしても3,500円近辺前はいったん下がるだろうという予想です。




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