相続税

相続税を払わなくて良いのに払った人がいる!?これが本当の有名税

税金は少しでも払いたくないのが、誰しもの本音です。

大企業ほど節税対策が上手く、たびたび批判の的に上がっているのを耳にします。

ところが、逆に税金を払う必要が無いのに、わざわざ払ったという逸話のある人物がいるのです。それは何故なのでしょう。

とある書籍から、その話を紹介したいと思います。

その人物は堤清二

堤清二とは、堤康次郎が創業した西武鉄道を起源に次男・清二が流通部門、三男・義明が鉄道部門を引き継ぎ拡大していったうちの、流通部門から発展したセゾングループを率いていた経営者です。

もちろん、西武鉄道も有名で、堤義明の方はフォーブスで世界一の富豪と評価されたこともある経営者です。

その堤清二のインタビューをまとめた『わが記憶、わが記録』に、そのような逸話が掲載されていました。

これが本当の有名税

なぜ、堤清二は払う必要のない相続税を払ったのでしょうか。

その逸話は次の通りです。

「親父は用意周到と言うか、しぶちんの極と言うか、個人財産はまるでなし。すべて会社のものにしていて、自分は無一文のような状況でした。」

一代で多大な財を成した人間だけに、お金への執着も強かったのでしょう。

ただ、考え方としては子孫へ財を残し、経営者としては真っ当としか言いようがありません。

ところが、経営者と同時に政治家でもあったのが問題なのです。

話は展開します。

「信濃町の池田総理の私邸に出かけて、葬儀のお礼などを申し上げた後にこう言いました。『遺産相続の件ですが、どうしたらいいのかわからないのです。どうもカウントのしようがない。このままで行くと相続財産がゼロになりますが、どんなものでしょうか』と。

それに対して池田総理は、『清二君、それは君、無理だよ。それは通らない』と言う。」

結局、1億円は相続税を納めろという話になったというのです。

 

それでは、どのようにした相続財産を作ったのでしょう。

なんと各社から弔慰金を出してもらい、それを財産としました。

「一億円の税金を払うには財産を二億円ぐらい積み上げないといけない。変な話ですが、弔慰金その他で一所懸命に対象財産をつくりました。」

当時の相続税率は下記の表のようになっています。

財務省より

相続税の改正に関する資料

 

堤康二郎は、愛人が複数おり、子供もたくさんいたことで有名でした。

堤清二は相続放棄をしたと言っていますが、基礎控除なども考えると3億近く必要になるのではないでしょうか。

そして、相続税を支払って、残った弔慰金は相続人の手に渡ったのでしょうか。

また、本当に払わなかったら問題が起きたのかも謎に包まれています。

 

いくら財産を会社に移していても、相続財産に株式が存在します。

それは、相続税の前身である富裕税の時から、財産評価通達に存在しています。

株式評価の歩み

一つ考えられるのは、堤康次郎は、会社の株式を名義株の形で様々な人に分散させていました。

そのため、基礎控除の範囲内に株式が収まってしまい、相続税が出なかったのではないでしょうか。それで、弔慰金で上乗せして相続税を支払うように調整したと。

時代としては、まだ日本も過激なデモや暴動が起こっていたような時期です。

今では考えにくいことですが、庶民を形だけでも納得させるため、このような事があっても不思議ではなかったのかもしれません。




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